内藤真未（Mami Naito）
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1977年生まれ。ファッションWEBサイトの編集に携わる傍ら趣味の料理や器のことをSNSで紹介。料理の他に好きなのは、音楽や本やアート、暮らしを豊かに彩るものすべて。

「はじまる」を楽しむ

何かがはじまる気配というのは、それがなんであろうと、人の心をざわつかせ、どきどきさせるものですよね。

今年の1月に男の子を出産しました。
ずっと、早く会いたいと思い続けていた赤ちゃんにやっと会えた感動も束の間。
いざ子育てがはじまってみると、なにもかもがはじめてづくしのなか、神経質になったり途惑うことばかりで、覚悟していた大変さをはるかに上まわる壮絶さに心身ともに憔悴してしまう日も少なくありませんでした。

あたらしくはじまることを楽しむためには、気持ちのゆとりと、なにより体力は欠かせません。
そしてそれは、春がはじまりの季節と言われることと無関係ではないように思うのです。

春は、枯れた木立から新しい若葉が芽吹く季節。あたらしい命の季節です。
そんな春には、土に実る野菜も、春を待ち構えていた大地と太陽からの恵みを受けて、滋養をたっぷりとみなぎらせています。
そんな野菜を頂くことは、自然の生命力を体内にめぐらせること。
実際に私も、体と心に必要な栄養を春野菜からたくさんもらっていると、体の調子がよくなり、心も不思議とさっぱりして、子育てに対して「よし！」という前向きな気持ちになれるみたい。
今回のニンジンのサラダは、この春、なにかあたらしいことをはじめようとしている方にぜひお試し頂きたいレシピです。